人生の楽園

今年4月、28歳の三男がラーメン屋の修行を始めた。

メディア関係の会社からの転職だ。

妻と幼い子どもが2人いる。

全国チェーン店で数年基本を学んだ後、

有名人気店に移り、さらに修行を重ね、

自分の店を持つというのが彼の目標らしい。

簡単に思い通りにいくはずはない。

もちろん私は反対した。

安定した暮らしを捨てて、挑戦するのだから・・・・・。

今なのか?

本当に、コロナ渦の今なのか?

家族の生活は?

三男は今だから挑戦してみたいと言う。

アメリカで4年間過ごした折

日本のラーメンは現地で

もっと人気が出ると確信したそうだ。

今なら失敗してもやり直せる。

妻も理解してくれているとのこと。

嫁に話を聞くと、

もしうまくいかなかったら、

私は看護師に戻り生活を支えますとのこと。

見上げた女性だ。

三男はいい人と巡り会えた。

今は、応援するしかない。

そして・・・・・。

別の気持ちもある。

安定志向の私は、これまで失敗を恐れ、

思い切った挑戦をしたことがなかった。

挑戦しなければ何も変わらない。

失敗はないが成功もない。

実は東京の長男は三男以上に

リスキーな挑戦を続けている。

夢の実現を目指して

挑戦をしている息子たちを見ていると

少しうらやましい気持ちにもなる。

子は親の背中を見て育つというが、

私の後ろ姿が反面教師となっていたのかもしれない。

しかし・・・・・。

定年退職後、百姓を始めて3年目。

田んぼの面積を昨年までの4倍、1町2反に増やした。

台風接近、長雨による日照不足、

周辺の田んぼに、いもち病大発生と、

今シーズンも緊張の連続だった。

毎日3回以上田んぼを見回り

1日の最高気温、最低気温、降水量、日照量をこまめに記録し

2000枚以上稲の生長の様子を写真に撮った。

水の管理、除草、肥料散布、倒伏防止の粒剤散布、

畦直し等頑張ったつもりだ。

収穫量は反当約9俵、30kg袋にして223袋は上々の出来だった。

心を込めて作った米、

味には自信がある。

皆さんにも食べてもらいたい。

私の小さな挑戦はまだ始まったばかり。

もう一度自分の力を信じてみたい。

ひょっとしたら今が人生の楽園かも・・・・・。

         牛舎 仲木