生きる力

2022年11月11日 16時30分

約3ヶ月毎の一口日記の当番が巡って来た。

今回は、本校の生徒の様子について紹介したい。

私は早朝出勤して

牛舎で搾乳等、牛の世話をするのが

主な仕事なので、

生徒の教育活動については

直接関わっていない。

 

 

生徒からは先生とは呼ばれているが

先生ではない。

したがって、第三者的に

生徒を見ている。

以下に記したことは

ひいき目に書いたことではない。

 

 

先日(11/2水)、

宇和の我が家の畑に

畜産科の1年生13名と

3年生16名がやって来た。

 

 

「あやぐも」の原料となるサツマイモを

収穫するためだ。

害獣被害等のリスク分散のため

宇和でも栽培していたのだ。

 

1年生は午前9時半から

午前11時頃まで、

3年生は午前11時から

昼食を挟んで午後2時半頃まで

作業を行った。

 

驚いたことがある。

それは、

先生の生徒への指示が

徹底することだ。

作業を始めるにあたり、

H先生が生徒たちに言ったことは

「協力し合って、つるを刈り、

マルチを剥がし、スコップを使って

丁寧に掘ること」

これだけだった。

 

作業はすぐに始まった。

生徒たちは自ら考え、

主体的に判断し行動し、

能率よく作業を進めていった。

学級経営がうまくできている証拠だろう。

 

共同作業を行うにあたり

必要となるのは協調性や他人を思いやる心だが、

生徒たちは確実に身につけている。

リーダーがみんなをまとめ、

互いに助け合っていた。

野村高校の小規模校の特性を生かした、

一人一人と向き合った教育の

成果だと思う。

また、

保護者や地域の理解、

協力も見逃せないだろう。

 

 次に驚いたことは

「ありがとうございました」が

自然と言えることだ。

少し手助けした時や、

作業の合間に差し入れをした時に

大きな声で返ってきた。

豊かな人間性が育っている。

 

そして、

明るい笑顔と体力。

終始、健康的な笑い声が聞こえてきた。

相撲部のA君が

キャリー4個を重ねて運ぶのには驚いた。

80kg以上はあるだろう。

 

野村高校では、

知・徳・体がバランスよく育まれている。

生徒一人一人に

「生きる力」が確実に身についている。

   牛舎 仲木