オールバック
2023年8月29日 10時31分「探偵ナイトスクープ」のファンである。
先日のテーマは「人生で1番後悔したこと」
松本人志のカッパの話には大笑いした。
子供の頃カッパを見たが
誰にも信じてもらえないと思ったから
黙っていたという話である。
私の場合は・・・・・。
8年前の話である。
長男が東京のホテルオークラで
結婚式を挙げた。
式の前に髪型を整えておかなければ
ならないと思った。
新郎の父なのだから当然だ。
披露宴の最後には
親族代表挨拶が待っている。
日本を代表する一流ホテル内の
散髪屋なのでそれなりに
高いだろうとは思った。
妻が1万円札を持たせてくれた。
当時、宇和町では3千円ほどで
散髪できていた。
これで十分だろうと考え店に入った。
蝶ネクタイをした老理容師は
重厚で黒光りのする鋏や剃刀を使って
あざやかな手さばきで作業を行った。
刃物の切れ味は抜群。
彼の横には3人の男が直立不動で待機し、
作業を手伝った。
髪のカットから顔剃り、洗髪と
作業は手際よく進められていった。
少し男前になったような気がした。
そして支払い。
請求額は思いもかけない2万円。
多分私の顔は引きつっていたことだろう。
仕方なくカード払いになってしまった。
後で知った。
私を散髪してくれた老理容師は
伝説の理容師で有名な方だった。
2万円は妥当な金額だったのだ。
事前に料金等確認しておかなかったことを
大いに悔やんだ。
老理容師はあなたは
オールバックが似合いますよと
言いながら髪を整えていった。
その言葉を信じそれ以降、
七三分けからオールバックに髪型を変えている。
妻は似合う髪型がわかったので
2万円出した価値があったと言っている。
牛舎 搾乳作業員 仲木弘幸