〇 〇 の 壁
2021年4月27日 11時07分「ちいさいおうち」(バージニア・リー・バートン 文・絵 石井桃子訳 岩波書店)
という絵本があります
田舎に建てられた「ちいさいおうち」の周りがどんどん都会になって
住む人もなくなって痛んできた ちいさいおうち
ひなぎくやリンゴの木に囲まれていた 幸せなころを夢にみていたところに現れたのは・・・
最近 英語版の原書を手に入れて 最初のページで衝撃を受けました
「それは、ちいさい きれいなうちでした」 (日本語訳)
" She was a pretty Little House ” (原典・英語)
ちいさいおうちは「女の子」 だったのです
主人公のちいさいおうちが 「建物」 " It " ではなく
「女の子」” She ” であることがわかるかどうかで 読み方や感じ方が全然違うのです
翻訳された方は 本当に悩まれたと思いますが うまい日本語がないようです
英語の ” I ” に対して 日本語では「わたし、わたくし、おれ、おいら、うち、拙者・・・・」
日本語の方が圧倒的に言語が豊かであると思っていました
たとえば バイク好きが 自分の愛車を「コイツ」と言うこともあるでしょうが
この絵本の ” She " を ニュアンスそのままで違和感なく表す たった一言の日本語
ありますでしょうか
芸術(美術)仙波