時代

30年ほど前の話である。

当時、瀬戸町の教員住宅で暮らしていた。

夫婦とも教員だったので、

子どもを昼間は子守りさんに預けていた。

 

ある日、

長男が子守り先のばあちゃんから千円札をもらった。

これで、お菓子でも買いなさいと・・・・・。

 

就学前の長男はそれを近所の店で使った。

保育園の友達に大盤振る舞いしたようだ。

おごってもらった子の母親の知らせで、

この件が明るみとなった。

 

当然、私と家内は長男に対して、

こんこんと指導した。

お金の大切さ、お金の使い方、

買い食いはいけないこと等・・・・・。

 

長男は涙を流し、

ごめんなさいを繰り返した。

多分もうしないだろうと判断し、

長男を許してやろうと思った。

最後に、しょうちゃん(次男)が同じことをしたら、

お前はどうすると聞いた。

長男は「わからんようにするんよ」と言うと答えた。

 

私と家内は思わず笑ってしまった。

それまでの努力は何の意味があったのだろうか・・・・・。

 

発達段階に応じた指導ができていなかったようだ。

子どもの教育は難しい。

我が子の教育さえきちんとできないのに、

教壇で他人の子の教育なんで到底できないと思った。

 

現在、東京の長男は34歳になり2人の子の親となっている。

当時の私の年齢だ。

彼はちゃんと孫の教育ができているのだろうか・・・・・。

 

時代はまわり、めぐり、繰り返す。

いろんな事が起こるだろうが、

多分どれも笑い話になるだろう。

今となって実感する。

教育は焦らず急がずじっくり待つことが肝心だと。

    牛舎 仲木