「ぽん」と開きます
2020年12月15日 14時53分3年生絵画の授業での製本、2冊目が完成間近です。
今回取り組んでいるのは本格的な Springback(スプリングバック)製本、
ドイツ式をベースにした帳簿製本です。
「花布(はなぎれ)」も自分で編んだので、1作目より時間がかかっています。
前回の授業で本体がほぼできあがりました。
あとはボール紙の本体に、布や皮の風合いの紙で仕上げていきます。
今回の肝となる部分は背の「スプリングバック」。
表紙を開くと中身が「ポン」と飛び出し、真っ平らになるかどうか・・・
全員見事に「ポン」と開きました。
思わず「おお~」の声が上がります。
この「ポン」の感じは、実際開いてみないとわかりません。
けっこう感動ものです。
紙面が真っ平らに開くので、まさに「書くため」の製本方法。
200年前にイギリス人が発明したそうで、会社の帳簿やゲストブックに使われました。
この後の仕上げですが、今回は背の部分にバンドを付けた仕上げにしてみます。
もともとは背とじひものふくらみですが、時代とともに形だけ残ったスタイルです。
いわば偽バンドですが、せっかくなのでハリーポッターにでも出てきそうな、格調高い古い本のスタイルにしてみます。
背の部分にボール紙を細く切ったものを貼り付けていきます。
ちなみにこのグレーのボール紙は授業で使い終わったペーパーパレットの台紙です。
接着が済んだら、完成をイメージして表紙に使う用紙(皮の風合いの紙)を用意します。
とりあえず今年(2学期)はここまで。
続きは年明け3学期です。2学期中に終わるつもりでしたが時間がかかってしまいました。
表紙は色の違う皮(紙ですが)をモザイクにしたものにもできるので、
どんなデザインの作品に仕上げてくれるのか楽しみにしています。 続く