令和6年度 四国高等学校総合体育大会陸上競技大会結果
2024年6月19日 12時03分全国大会へ2名出場決定
大会1日目 5000mW 上田 文也
県1位になってから四国大会までの2週間、正確な歩形での歩きに取り組んだ。 ウォーミングアップの動きもスムーズでバランスも良い、自信を持ってスタートした。レースは、22分台前半の速いペースで進む。予想ではもう少し早い段階で人数が絞られるはずだったが、さすがに四国大会になると皆がギリギリのところを攻めてきて、4000mを過ぎても7人が先頭集団を形成する熾烈な展開となった。競歩を始めて1年にも満たない上田にとって、苦しい中で粘らなければならない展開に経験値と練習期間の差が出た。じわじわと集団から離れてしまったところで気持ちが途切れた。全国には届かなかったが警告は1枚もなく、四国の中で立派に正々堂々と勝負できた。
大会2日目 3000m障害 福岡 心瑛
県大会のアクシデントの痛みも消え、前日までの調整の手応えもあった。しかし、思っている以上に本人の中に重圧があったのだろう。昨年も県1位として挑んだ四国大会で全国を逃している。重ねて気温と湿度が高く予選では軽い熱中症の状態が出て、4位で予選を通過することはできたが、その走りに精彩はなかった。後で本人は「人生で一番緊張してうまく走れなかった」と振り返っている。 決勝までの時間にやれる手立てを全て整え、決勝のスタートラインについた時には不思議と予選よりも表情が良く、スタート後も良いリズムの走りで落ち着いて先頭集団でレースを進めた。2000mまでに6位以内の全国進出を決め、ラスト一周の水壕を2位で駆け抜け2位入賞を果たし、歓びを爆発させた。
大会3日目 やり投げ 和氣 洸太
プログラムランキングの中で58mを超えた投擲をしているのは3人しかいない。その上調整状態も良く、身体の動きや、やりの軌道も安定した様子で、当日のウォーミングアップにおいても良い表情と状態で終えることができた。しかし、始まってみると1投目の54m87を2投、3投目と投げても超えていかない。決して助走のリズムや投擲フォームが大きく崩れているわけではなく、やりが伸びていかないのだ。本人は「若干違う」と競技中言葉を交わす中で、微妙な違いを表現していた。
和氣の記録が伸びない中、ランキング外からベストエイトに残った選手が記録を伸ばしていく。そんな中での焦りのようなものもあったのかもしれない。4、5投と依然記録を伸ばすことができない上に、6投目で他の選手が更に記録を更新し、7位まで順位を下げてしまう。本当に後がなくなった最終投擲、和氣のやりが地面についた瞬間、スタンドに大きな歓声が上がり和氣が満面の笑みで両手を上げて選手控え場所に戻ってきた。
記録は59m62。自己記録を1m54cm更新しての優勝を決めた瞬間だった。
顧問としてそれぞれの挑戦に携われたことを本当に幸せに思う。選手自身もこの大会を通じてどれだけ周囲の人に支えられ、応援されているのかを実感できた大会だったのではないだろうか。
結果の良し悪しではなく、ひたすらに努力したこの一年に胸を張って欲しいと強く感じた。 文責 中島