3年生絵画の授業の製本、完成しました。
3学期の内容をまとめて紹介します。
背の部分に、皮の風合いの紙(スキバルテックス)を貼ります。
バンドの形が明瞭になるよう、ヘラなどでしっかりメリハリを付けます。

さらに形を安定させるために、バンドの付け根をタコ糸で締め付けます。
ボンレスハムの状態で次回までおいておきます。

K君の場合はバンドをXの形にしたので、タコ糸で締め付けられません。
ひたすらヘラで形を整えました。
よく見たらXも左右非対称なものを組みあわせていたり、脱帽!

背の側面を接着します。
ポイントは溝の部分がくっきりなるようしっかり糊付け、さらにヘラなどで整形。

天地の余った部分を内側に折り込み接着します。
開いたときにしか見えない部分ですが、ここをしっかり仕上げておくのが真価です。
数カ所切れ込みを入れて、ヘラや指で丁寧に仕上げます。

背皮(紙)が接着できたら、さらに溝の天地を太めの柔らかい紐で締め付けます。
こうすることで溝の天地が、内側にカーブした曲線になります。
開きも良くなり、よりクラシカルな仕上げになります。


背側の仕上げが完了したら、ゴールは直前です。
出来上がりが見えてきてペースも上がります。
表紙用の用紙をボール紙に貼り付け、余った部分を天地、前小口の順に折り込み接着します。
角の部分のカットの仕方がポイント、長すぎ、短すぎに注意。
角を爪を使ってすっきり折り込みます。



最後に、見返しにデンプン糊を塗って圧着、一日おきます。
今回は前回の反省を踏まえて、糊の量を限界まで薄くしました。
不安なくらいの少なさですが・・・
最後の授業日です。
前回の見返しの糊付けがうまく出来ているか確認。
ちゃんと糊付けできていて安心しました。
真っ平らに開く「書くため」の本の完成。
全員分の写真を撮ったのですがデジカメの不具合で一部のみ紹介です。



並べると圧倒的な存在感。背バンドの威力はすごい。
ここだけ大英図書館みたいです。
とりあえずここまでで一応完成。
後は表紙を皮モザイク風にしたり、金のラインや文字を入れるなど、
各々の好みの仕上げもできます。

最後の授業の最後に、音楽(器楽)の授業の演奏を聴かせていただきました。
一人づつ出てきてマリンバを演奏していく「ぐるぐるマリンバ」。
一糸乱れぬ珠玉の演奏に感動です。ありがとうございました。

追加の仕上げ等は2月に補習をしますが、一応最後ということで記念の一枚。
長いようで短かった1年でした。
自分で作った本格的帳簿製本。何に使ってくれるでしょう。
かけがえのない一冊と経験になってくれたら幸いです。
